津島佑子の小説おすすめ10選!太宰治の娘として注目|初心者向け作品も【口コミ】

歴史的な作家・太宰治の血を引く津島佑子は、父と同様に作家として活躍しました。独特の表現で、人間の生についてリアルに描いた作品が多数あります。この記事では、津島佑子のおすすめ小説と関連書籍について紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。

2023/08/10 更新

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「純情、きらり」を見て、原作が是非読みたくなり、上下を1週間で読破しました。戦中、戦後のどうしようもない時代に、夢をあきらめ、恋人とも別れなければいけないのに家族のため、兄弟のために一生懸命に生きる女性たちの姿に、感動しました。(後略)

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時間軸も空間も生き物の種別も超えて、母と子が何度も何度も呼び交わす様は胸にしみます。 圧倒的な物語(まさに物語るという言葉がぴったり)に、久しぶりに充実した読後感を得られました。

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これは一見、旅行記のような作品である。もちろん、そういう楽しみ方も充分に出来ると思う。少なくとも私はこれだけ面白い旅行記を読んだことはないし、行ったことも見たこともない土地の空気をくっきりと浮かび上がらせる筆力はさすがという他ない。 しかし、私が魅了されたのは、そこに描かれた人々だった。これまで何十年と生きてきた中で背負ってきたものもあるけれど、好奇心でやや前のめりに歩いていく主人公の姿が目に浮ぶ。ストーリーの奇抜さで読ませる小説が増えている中、小説とは自分以外の誰かと出会うものであったと気付かされた。

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「水辺」 10年前 試験中に読んだ時には非常に象徴的で むしろ気持ち悪いもののように思えた「水」。 今読んで見ると非常に痛快で爽快であった

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明晰な言葉が容赦なく主人公・高子を切り開く。男を求めてやまないあさましさ、娘に甘えてしまうおろかさ、お湯も変えないで風呂に入り続けるだらしなさ、孕んだ子供は誰に反対されても産むというかたくなさ―自分の、いかんともしがたい習性に縛られ、高子は身動きが取れない。はりつめた緊迫感に吸い寄せられてあっという間に読み終えてしまった。間違いなく傑作。目を閉じると、ラストシーンの開放感が胸によみがえる。

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(前略)私たちの「生」は、ムシたちの「生」に比べて何ら優れているものではない・・・ ただ、私たちは「アケーラ」や「モーグリ」たちのように、その「生命体の、飛び散るしぶき」を見つめ、 そして描くことのできる"眼"を持っているだけなのである。 その"眼"が捉えた"命"と"可逆の可能性"こそが、この『笑いオオカミ』なのである。

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父はむかしに死んだ。男と別れた「わたし」は母の住む家に帰る。どうしようもなく深く、強く、「わたし」は「何か」に縛り付けられている。男の友人や近所に住む女や子供と時を過ごしている「わたし」は、じりっじりっと「何か」に引き寄せられてゆく。逃げられない。終末、「わたし」と「何か」がひとつになり、世界は一色に染まる。そこは――「草の臥所」。緑の狂気が鮮やかに現前にひろがる。 表題作「草の臥所」と、「花を撒く」「鬼火」の二篇をおさめた作品集。

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(前略)相変わらず時間は交錯しますが、変わり目に記号があり、以前よりは分り易い。 三十数年変わらぬ主題を追う、あっぱれな津島ワールドです。

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(前略)苦しみの中で、読んでいる間の心は静かだった。亡くした子を、こんなに沢山語ってくれる人はいない。多分、読み返す度に違った場面が心に残るのではないかと思う。

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障害者や性的あるいは民族的マイノリティーに共感し続けた津島佑子の遺作である。「フテキカクシャ」という言葉がキーワードになっていて、「ジヒシ」などというおぞましい言葉もでてくる。相模原の障害者ヘイトクライムを思い出させる。全体としては戦中から原発事故後の現在までに渡る大家族の記憶が辿られる。ヒットラー・ユーゲントと遭遇した少年らに刻み込まれたものを時間をかけて明らかにしていく作業のようでもあった。

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青空文庫

人間失格

太宰治の超傑作!堅苦しいながらもどんどん読める長編小説

【あらすじ】
大庭葉蔵の半生を「自意識過剰」に書いた、太宰治の有名な長編小説。幼い頃から「道化」として生きてきた葉蔵は、常に人を欺いてきた。そんな中、竹一は葉蔵の道化を見破る。また、葉蔵が酒・たばこ・女にのめり込むキッカケとなった悪友の堀木や、内縁の妻であるヨシ子との関係も見どころの1つ。

【こんな人におすすめ】
・主人公である葉蔵の壮絶な半生を読みたい方
・読書感想文や、コンクール向けの作品を探している学生
・複雑な人間模様を描いた作品が好きな方