伊集院静さんの小説おすすめ7選｜名言も刺さる直木賞作家！大人の流儀シリーズなど

伊集院静さんは、キャリアも実績も申し分ない大物作家です。地元・山口県防府市の高校を卒業後、立教大学進学を機に上京しました。立教大学を経て、大手広告代理店に入社してCMプロデューサーとして活躍します。

『小説現代』に「皐月」を発表してから、作家としての活動をを本格的にスタートさせました。作家だけではなく、伊達歩の名義での作詞家活動も精力的に行っており、ヒット曲を数々生み出しています。

この記事では、日本の文学界や芸能界にも影響力がある伊集院静さんのおすすめ小説を紹介していきます。

伊集院静さんは、ご両親が韓国出身であったため在日韓国人2世として生まれました。24歳の頃に帰化して、日本籍での名前になります。

1991年、伊集院さんは『乳房』で吉川英治文学賞を受賞しました。『乳房』は、それぞれの登場人物が辛い状況にありながらも、その時に見た美しい情景や時の流れを洗練された文章で描いた短編小説集です。

『乳房』を皮切りに、伊集院さんは数々のヒット作を世に送り出しています。どの作品を読んでも、時間を忘れてしまうぐらい夢中になれる本ばかりです。

『駅までの道をおしえて』は、「生と死」をテーマにした8つのストーリーから構成されています。

愛犬の死を受け入れられない少女、幼くして亡くなった息子を思い続ける老人など、登場人物の一人一人に深い背景が感じられます。そして、登場人物たちの偶然の出会いからさまざまな話が展開されている短編小説です。

この本を読んでいると、時間の大切さに改めて気づかされます。私たちの生きている時間は、決して当たり前の存在ではありません。

二部構成からなる『東京クルージング』では、かつて恋人同士であった男女の切ない恋愛ストーリーが展開されています。

決して恋愛小説ならではの甘い展開はなく、読んでいて複雑だったり目を背けたくなったりする場面も多々ある小説です。波乱に満ちたストーリー展開に、胸が揺さぶられて目が離せなくなります。

甘くないラブストーリーが読みたいのなら、『東京クルージング』がおすすめです。リアルな人間模様から、多くの大切なものに気づかされます。

伊集院静作品きっての名シリーズ『大人の流儀』は、現在は12冊ほど出版されています。どの作品も、伊集院さんの経験から本物の大人になるために必要な話が色濃く詰まっています。

実弟との早すぎる別れ、妻・夏目雅子さんの死別、娘との複雑な関係など、数多くの辛苦を味わってきた伊集院さんが、シリーズ全巻を通して読者に熱いメッセージを投げかけます。現代の混沌とした世の中で、強く生きていく勇気を与えてくれる傑作のシリーズです。

伊集院さんは、元メジャーリーガー・松井秀喜さんと親交を持つほど無類の野球好きとしても知られています。そのため、野球をテーマにした作品が多いのも特徴の1つです。

『受け月』は、野球にまつわるヒューマンドラマを著した短編小説集です。野球が好きな人も好きじゃない人も、思わずホロリと涙を流してしまうストーリーが詰まっています。

収録されているストーリーがどれも切なくも温かく、野球の素晴らしさも伝わってくる本です。

伊集院さんの趣味に1つに、ゴルフがあります。ゴルフといっても、ただゴルフ場でもくもくと打つのではなく、世界各国のゴルフ場を回っているほどダイナミックに楽しんでいる趣味です。

伊集院さんのゴルフへの情熱から誕生した本が、『一生に一度旅したいゴルフコース』です。ゴルフに詳しくなくても、本書に登場するゴルフ場の美しい風景写真に心癒されます。

ゴルフや旅行が好きな人はもちろん、本を読んで癒されたいなら、こちらの本を手にとってみましょう。

漫画家・西原理恵子さんと伊集院静さんの異色のコラボレーションによって、とても笑えるコミカルな合作が刊行されました。

西原さんのユーモラスなイラストを交えながら、2人の痛快な毎日を描いた愉快なエッセイです。「最近笑ってない」「毎日が単調すぎる」と思う人は、このエッセイを読んで笑顔になってみてはいかがでしょうか。

2022年4月1日、新しいスタートを切る新社会人に向けて、伊集院さんは熱いメッセージをサントリーの新聞広告に掲載しました。

その素晴らしい文言に、新社会人以外からも数多くの反響がありました。あの文言を読んだ新社会人の皆さんは、きっと最高の社会人生活をスタートさせられたに違いありません。

伊集院さんの魂の片鱗が見られる、力強い文言です。