陳舜臣の小説おすすめ8選｜代表作・評価は？選び方も

日本よりも長い歴史を持ち、古来から数々の民族が存在している中国。長い中国の歴史を、ドラマチックな物語として著しているのが陳舜臣です。

あまり歴史に馴染みがない方でも、陳舜臣の作品を読めば中国に関するさまざまな歴史を理解できます。三国志や歴史上の人物、さらにはインドの歴史に至るまで、実に幅広く中国と近隣諸国の歴史小説を手がけました。歴史の中で繰り広げられてきた躍動感あふれるストーリーの数々に、多くの読者が夢中になっています。

今回の記事では、陳舜臣のおすすめ作品や関連作品を中心に解説していきます。めくるめく歴史にまつわる壮大なドラマを、独自の世界観で楽しんでみませんか？歴史に興味がある方は、ぜひご覧ください。

陳舜臣は神戸市の出身ですが、台湾と中国に戸籍を持っていた経験もある人物です。

1943年に大阪外国語学校を卒業後、インド語辞典の編さんや貿易業の仕事を経て小説の執筆業を始めました。作家デビュー後は、推理小説をメインに数々の賞を受賞しています。しばらくすると、中国や近隣諸国の歴史小説や紀行の執筆にも携わり、名著をたくさん刊行しました。

著者の没後も、魂をこめて執筆された歴史の名著が多くの読者に読まれ続けています。

曹操や諸葛孔明といった、三国志を代表する人物の著作も好評です。彼らの生き様、乱世に生きる者としての苦難などを克明に描いています。読み進めていくうちに、さまざまな角度から人物像が見えるシリーズです。

いかに優れた軍事力や知性があっても、戦乱の絶えない三国時代を生き抜くには一筋縄ではいかなかったようです。

『小説十八史略』は、中国の歴史を舞台に人物たちがさまざまなドラマを繰り広げていくシリーズ作品です。古代の殷周時代にはじまり、三国・春秋戦国・宋の時代などをドラマティックに描いています。

このシリーズを読めば、中国の歴史への興味や関心が深くなります。中国史の文学作品に初めて関わる方も、テンポよく楽しく読めるのが魅力です。

正史の『三国志』と『三国志演義』の両者を深く考察し、著者独自の構想力から生み出された渾身の三国志シリーズです。

劉備・曹操・孫権といった三国の権力者から、彼らの周囲の要人や軍師の姿などが、生き生きとした描写で書かれています。他の三国志関連の書籍とはまた違った、陳舜臣ならではの人間味あふれる三国志作品です。

陳舜臣が、シルクロードに旅をした時に出会ったさまざまな歴史ある芸術の宝庫や、シルクロードを踏破した時の喜びや感動が詰まった一冊です。著書を通して、異教のロマンを読者に伝えています。

読んでいると、シルクロードへ旅に出たくなります。幻想的で美しいシルクロードの世界を知るためには、ぜひ読んでおきたい一冊です。

中国のお茶の文化は、日本の茶文化とは大きく異なります。中国の長い歴史の中には、国の滅亡にも関わったお茶や欧米との戦争の引き金にもなったお茶など、実にさまざまなお茶がありました。

作中には、中国茶に関する漢詩も紹介されています。中国の茶聖・陸羽のエピソードといった、中国史におけるお茶の世界を味わえる一冊です。

数々の三国志関連作品の中で、優れた知性と卓越した洞察力のある人物として描かれるのが多い諸葛孔明。陳舜臣の作品では、諸葛孔明の人間らしい側面に着目しています。

三国志屈指の実力を持っていた軍師・諸葛孔明のリアルな人物像を想像できる作品です。これまで抱いていた諸葛孔明のイメージが、著書を通して大きく変わります。

かつてNHKでドラマ化された『琉球の風』は琉球王国（現在の沖縄県）が舞台になっています。琉球王国の主人公・啓泰が歴史の波に立ち向かいながら奮闘していくストーリーです。

琉球は、かつて中国とも深い関わりがありました。その点も含めて、ドラマチックな沖縄の歴史を学べる小説です。沖縄に関心のある方は、ぜひ『琉球の風』を一度読んでみましょう。

陳舜臣は、戦国時代や幕末の歴史小説でおなじみの司馬遼太郎と日本・中国の歴史と文化について対談した経験があります。こちらの著書は、2人が日本・中国のそれぞれの歴史と両国の関わりについて独自の見方で語り合っている内容です。

司馬遼太郎の書籍を読んでいる方にもおすすめできる作品です。この著書を読めば、中国の歴史について深く考えされられます。

紙の書籍のかさばりが気になる方には、電子書籍リーダーを使った読書がおすすめです。陳舜臣のように、長編大作シリーズが多い作家の作品も、電子書籍リーダーを使えば場所を選ばずに一気に読めます。電子書籍なので、かさばる心配もありません。

スマートかつ便利に読書を楽しみたいなら、電子書籍リーダーの利用を検討してみましょう。

陳舜臣の歴史関連書籍を読むと、学生時代に歴史の授業で習った内容とは全く違う壮大な世界が見えてきます。陳舜臣の書籍を読み、今まで知らなかった歴史の扉を開けて、新しい感覚で歴史を楽しんでみませんか？

こちらの記事もあわせてご覧ください