【口コミあり】佐々木譲の小説おすすめ10選｜直木賞作家の代表作から新刊まで紹介

出身地である北海道を舞台にした小説を数多く発表している小説家・佐々木譲。社会派エンターテインメントで広く知られ、心地よく読めるリズムのいい文章と迫力あるミステリーが特徴です。

佐々木譲の代表作として挙げられるのは、『エトロフ発緊急電』『警官の血』などの作品です。また、『廃墟に乞う』では直木賞を受賞しました。名作を数多く発表しているため、どの作品を選べばいいかは迷ってしまいます。

そこでこちらの記事では、佐々木譲の小説の選び方について解説します。また、佐々木譲の小説おすすめ10選を受賞作・そのほかの作品に分けてご紹介しますので、ぜひ小説選びの参考にしてください。

佐々木譲は、北海道夕張市生まれの小説家です。小説家として名前は『ささきじょう』と読みますが、本名は同じ漢字で『ささきゆずる』と読みます。幼いころに札幌市へ移り、広告関連の仕事に従事した後に1979年『鉄騎兵、跳んだ』でオール讀物新人賞を受賞し作家デビューを果たしました。

また、2010年には『廃墟に乞う』で第142回直木賞受賞しています。北海道を舞台にした小説や警察をテーマにした小説を数多く発表し、幅広い層から支持を受けています。

『廃墟に乞う』は、2010年に第142回直木賞を受賞しました。直木賞は正式には直木三十五賞といい、大衆性を押さえた長編小説作品・短編集に与えられる文学賞です。

『廃墟に乞う』の主人公は、自宅療養中の刑事・仙道孝司。任務が原因でPTSDになってしまった仙道がようやく回復してきたころ、かつて札幌で起きた殺人事件と同じ手口の事件が発生します。休職中の刑事が関わる事件を通し、仙道の心境の変化・過去が描かれた1冊です。

『警官の血』は、2007年に第26回日本冒険小説協会大賞を受賞しました。日本冒険小説協会大賞は日本冒険小説協会が主催する文学賞で、前年に国内で発表された冒険小説作品の中から会員の投票で受賞作品が選ばれます。

『警官の血』は、三代の警官の魂を描いた3部構成からなる作品です。1部で祖父・2部で父・3部で子どもと、親子3代合計60年に渡る物語が描かれています。単なる勧善懲悪ではない、読者に正義と何かを問いかけるストーリーです。

『笑う警官』は、2009年に映画化、2013年に北海道警察シリーズ としてテレビドラマ化された作品です。佐々木譲の人気シリーズ『道警シリーズ』の1作目に当たります。

主人公は、四十路の警察官・佐伯です。札幌のマンションで起きた婦人警官殺しの容疑者になってしまった過去の盟友・津久井の無実を証明するため、佐伯は有志を集めて極秘裏に捜査を進めます。誰が犯人なのか、警察内の密告者は誰か。ハラハラドキドキの1作です。

『制服捜査』は、2013年にテレビドラマ化された作品です。5編の短編小説からなる連作短編集で、同じテーマでスリリングな展開の物語が描かれています。

田舎町へ単身赴任で駐在所勤務となった川久保は、着任当初町の人々によそ者として冷たい扱いを受けます。川久保はそんな町の人々にも誠実に対応し、町の人たちと打ち解けながら町で起こる事件に立ち向かっていきます。後に続編が発表されたほどの人気作です。

佐々木譲の最新刊は、2022年8月に発売された『裂けた明日』です。定年後に独りで暮らす主人公・沖本信也の元に、ある日幼い少女を連れた女性が現れます。2人を守り抜くと決めた主人公は、テロと銃撃が横行する日本であらゆる危機に立ち向かっていきます。なぜ主人公がそこまでするのか、ドキドキハラハラの展開が楽しめる作品です。

佐々木譲の人気シリーズである『道警シリーズ』。シリーズ作品なので、順番通りに読めば存分に作品を楽しめます。『道警シリーズ』は、基本的に刊行順に読むのがおすすめです。

現在刊行されている道警シリーズは、2004年に発売された『笑う警官』から2020年に発売された『雪に撃つ』まで全9作です。刊行順は以下の通りですので、ぜひ参考にしてください。

1. 『笑う警官』
2. 『警察庁から来た男』
3. 『警官の紋章』
4. 『巡査の休日』
5. 『密売人』
6. 『人質』
7. 『憂いなき街』
8. 『真夏の雷管』
9. 『雪に撃つ』

佐々木譲は、小説以外に『サーカスが燃えた』という絵本も発表しています。佐々木譲の持ち味であるリズムのいい文章とノスタルジックなイラストが合わさり、美しくも切なく心に残るような1冊になっています。

非現実と現実が混ざり合うような不思議な読後感が特徴で、絵本でありながら大人も楽しめる内容です。気になる方はぜひチェックしてください。

佐々木譲の小説おすすめ10選をご紹介しました。佐々木譲は数多くの名作を発表し、直木賞・日本ミステリー文学大賞などの文学賞も受賞しています。ぜひこちらの記事を参考にして、お気に入りの小説を見つけてください。こちらもあわせてご覧ください。