池澤夏樹のおすすめ小説15選｜特徴や代表作を口コミとあわせてご紹介！

小説はその作家によってさまざまなストーリーやメッセージ性が異なります。その中でも生きる喜びや、自然などこの世にあるすべてのものへの尊敬の念など、生きる中で忘れがちなものを思い出させてくれるのが池澤夏樹の小説の特徴です。

それだけいうと漠然としたもののようにも感じますが、池澤夏樹はそうした漠然としそうなものをわかりやすく丁寧に文字で表現しています。そのため小説をあまり読まない方や初心者でも読みやすく、さまざまなものを考えさせてくれる作品も多いです。

今回はそんな池澤夏樹のおすすめ小説や選び方を、さまざまなポイントにわけて解説します。本格的に小説を読み始めようと思っている方や、池澤夏樹を初めて知った方も必見です。ぜひ最後までご覧ください。

池澤夏樹は北海道帯広市出身で、都立富士高校・埼玉大学と学歴を重ね、テレビ台本や記事などの翻訳をしていました。そこからギリシャを舞台にした作品の翻訳を手がけ始め、それがきっかけでギリシャに3年程度移住します。その際誘いで詩を掲載したのをきっかけに、詩も手がけるようになりました。

小説家としては1984年に長編小説である『夏の朝の成層圏』を発表し、そこから小説家としても人生を歩み始めています。

池澤夏樹は小説家であるかたわら、翻訳家や詩人・評論家としても活躍しています。もともとは海外文学の翻訳から始めており、自身の小説にも海外をテーマにしている作品が多いのが特徴です。内容もその翻訳の経歴を活かして文化などが詳しく描写されています。

また詩人としても活躍しているため、小説の中にもところどころ詩的表現があり、詩ならではの言葉選びや表現力も楽しめます。人の内側を巧みに表現している作品や、サバイバル生活をテーマにしているものなど幅広い作品があります。エッセイなどさまざまな分野も手がけています。

池澤夏樹の小説はさまざまなものがあります。数が多いとどれを選んでいいか迷いがちですが、今回はその中でも池澤夏樹の代表作をいくつかピックアップしてご紹介します。初めて小説に挑戦してみようとしている方も参考にしてみてください。

第98回芥川賞を受賞したこの作品は、もともとはその1年前に中央公論新人賞を受賞していた小説でもあります。主人公である「ぼく」と過去に会社の金を横領した佐々井の共同生活を描いた作品で、ぼくの視点から静かに淡々と綴られる2人の距離感や考え方・捉え方は現代においても考えさせられる内容ばかりです。

こちらの作品の主人公は女性の火山学者で、彼女が江戸時代に大噴火を起こした浅間山山頂の火口にやってきてさまざまな思いを巡らせます。そこにある世界をまっすぐ見極めようとする彼女の思いや考え方は、読者を池澤夏樹独自の世界観に誘います。

この作品は朝日新聞の朝刊に連載していたもので、海軍に所属していたクリスチャンでもある秋吉利雄の生涯を描いた小説になっています。この人物は実在した人物で池澤夏樹の親戚にあたり、一人称の「わたし」視点でさまざまな思いが描かれています。まるで秋吉利雄の日記を読んでいるような感覚になる作品です。

この作品は、池澤夏樹自身がパリの郊外に移住し感じたものをつづっているエッセイ集です。日本とフランスを含むヨーロッパ・世界の現実と在り方などをさまざまな側面から模索しているのが特徴で、池澤夏樹がどう感じて何を考えているのかを知れる1冊です。池澤夏樹をより深く知りたい方におすすめの作品です。

この作品は、池澤夏樹が写真家の垂見健吾と沖縄においしいものを求めて旅をするエッセイ集です。そのおいしいものを通した旅の中で、沖縄の人たちは神々に対する思いが強いのに気づきます。池澤夏樹が食を通して見る沖縄を独自の切り口から描いている1冊です。

池澤直樹が独自に厳選した文学を30作品集めた世界文学全集は、まるで人生の指針を示しているかのような作品が多いのが特徴です。短編のものをはじめさまざまな作品があり、これをすべて読み終えると池澤夏樹が何を伝えたいかが伝わってくる全集に仕上がっています。

また日本文学全集も厳選しており、こちらは自身が翻訳した『古事記』をはじめ、源氏物語や枕草子・平家物語など歴史の教科書にも掲載されているような有名な作品が盛りだくさんになっている全30作品の全集です。

池澤夏樹が手がける独自の世界観は、いつでも読者をひきつけその心をつかんでやみません。文字の中にある池澤夏樹のメッセージを知りたい方は、さまざまな小説を読んでそのメッセージを探してみてください。

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