小松左京の小説おすすめ10選｜映画化されたのもや読みやすい短編まで詳しく解説

読書にはどんなイメージがありますか。読書自体が好きな人もいれば、特定のジャンルを好む人もいます。好きではないけれど、学校の課題であったり周りから勧められたりでチャレンジする人もいます。また、映画や漫画だと親しみやすく感じる人も多いです。

この記事では、SF作家として有名な小松左京氏の小説をご紹介します。後に映画化やTV放送された物語の原作となったものも多くあります。

「読書の時間をもっと楽しみたい」「読書に挑戦したいけど、どんな本から手をつけたらいいか分からない」そんな方はぜひご覧ください。読みたい一冊がきっと見つかるはずです。

小松左京は、戦後の日本を代表する作家の一人です。また、ショートショートでお馴染みの星新一、『時をかける少女』で有名な筒井康隆とともに、「SF御三家」と呼ばれています。

本名は小松実、1931年（昭和6年）生まれです。2011年（平成23年）に80歳で亡くなるまで、数多くの作品を世に残してきました。

SFとは、サイエンスフィクションの略です。日本語では「空想科学」と訳される、科学に基づいた創作物を指します。なんとなく雰囲気は似ていますが、Fはファンタジーの略ではありません。

宇宙を舞台にしたもの、タイムトラベルやロボットを題材にしたもの、自然環境や研究データを取り扱ったものなど、種類はさまざまです。また、広義のSFには「スコシ・フシギ」といわれる比較的科学要素の薄いものも含まれます。

小松左京のSF作品には、ポリティカルフィクションやタイムトラベル、それらにミステリーやホラーの要素を掛け合わせたものが多くあります。自然界の驚異的危機をシリアスに描いたものも人気です。

「もしかしたら、実際に起こるかも……」と、フィクションでありながらリアルさを感じられる科学的説明。その中に描かれるヒューマンドラマも魅力です。また、SFだけでなく歴史小説など、幅広く手がけています。

『日本アパッチ族』は、小松左京が書いた初めての長編として有名です。1960年代の大阪を舞台に、史実とは異なる世界を描いたものです。

時空をモチーフにした『果しなき流れの果に』、また上下巻を通して紡がれる『さよならジュピター』『首都消失』なども人気です。未完の遺作となった『虚無回廊』も気になる作品です。

短編には、1961年の第1回空想科学小説コンテストにて受賞した『地には平和を』や、1978年に第9回星雲賞を受賞した『ゴルディアスの結び目』などがあります。『ゴルディアスの結び目』を表題作とし、いくつかの作品をまとめた短編集も発刊されています。

小松左京の作品には、映画やドラマ化されたものも多くあります。中でも『日本沈没』は有名です。映画化、TVドラマ化のみならず、ラジオドラマや漫画化までされた傑作です。

急激な地殻変動により、海面下へ沈没してしまう危機に直面した日本列島。巨大地震が相次ぐ中、人々がとった行動は。果たして、日本はどうなるか――SFの醍醐味たっぷりの物語。他にも、『復活の日』『首都消失』などの作品が映画化されています。

小松左京の作品には、大人向け長編小説のみならず、児童向け短編も多くあります。その一つ『宇宙人のしゅくだい』は、小学校国語の教科書にも掲載されたSF小説です。

 地球が抱える問題を宇宙人の目を通し子どもに分かりやすく伝えます。主人公の女の子の立場から、私たち読者がこれからどう行動するかを考えさせられる深みある作品です。他に『算数のできない子孫たち』『つりずきの宇宙人』など、どれも大人も楽しめる内容です。

いかがでしたか。この記事では、SF作家・小松左京の魅力やおすすめの作品をご紹介してきました。お気に入りの一冊に出会える助けになれば嬉しいです。ミステリアスでありながら、リアリティ溢れる小松左京のSF世界。ぜひ堪能してみましょう。